「地方創生は一人一人の生き方を応援する~生活哲学の意義について考える~」
を開催しました。詳しいプログラムはこちらから。

開会宣言

衆議院第一議員会館 大会議室にて。150名を超えるご参加をいただきました。
男性4割女性6割と、学生から主婦、企業の方、教育関係者、シニア層と、 平日昼間の開催にも関わらず
幅広い層が集まりました。

【応援メッセージ】1:10~

インターナショナルスクール理事長 坪谷ニュウエル郁子

31年前にお寺の境内の寺子屋で「生きることって何だろう、何でうまれてきたんだろう」ということを 子どもに教えたい、とはじめた活動から子どもの教育に入ったという坪谷氏。人というものは、それぞ れ一人一人必ず輝くものがある、私たちが属しているさまざまな社会――家族、地域、国、世界、宇宙 といった社会のなかで、その輝くものをいかに活かしてその社会をよりすばらしくしていくか。それが 私たちが生まれてきた生きることの意味なのではないか。日本語では「働く」は「傍を楽にする」とい う語源があり、私たちは一人一人がそれぞれの社会で働く、人の役に立つ、それを生きる目的とする、 それを実現するのが生活哲学学会ではないか、という応援のメッセージをいただきました。

【基調講演】1:20~1:55

生活哲学学会会長 西原春夫「自己教育力の源泉としての人生の目標」

開会宣言
西原会長の基調講演は、「私も生活哲学ってなんだ、とまだわかっていないのです」しかしそれでいいのではないか、生活哲学とは何かということを考え続けること自体が、生活哲学なのだと理解しています。
そして、物事に関心を持つ、目標を持つことが「自己教育力」の源泉になるのであり、そして、その目 標が人生全体に関わるものであればあるほど大きな意味を持つという考えと、その例としてご自身の人 生観が形成された背景をお話しされました。14歳中学2年生の時、母君がお別れ間際、手を握られ「立 派な人におなりなさい……」と申された。その後、母君が亡くなられ、西原少年には、母君の手の温も りも、母君の肉声も、一生、忘れることのないメッセージはミッションとなり、人生の苦難や、立ち向 かわねばならないときに、いつも母君の声が後押し続け、88歳の今もまだ、常に人生に立ち向かわんと 後押しされて、人生への挑戦が続いておられるお話しをされました。
また、西原先生の友人の御医者様のお話を紹介しながら、人類の歴史を見直してみても「動脈」の時代 と「静脈」の時代があると言えるのではないか、直前の静脈の時代は中世であり土地という与えられた ものを中心とする農業中心の政治機構だった、次の時代は再び存在しているものの価値を利用して経済 体制の根底にする、それをヨーロッパとは違う形で発揮する時代なのではないか、という考えを示しま した。

そのような次の時代への転換期を生きる一人一人へのメッセージとして、最後に、人間個人個人の生活 はそれぞれ違う、その違う生活をそれぞれより豊かにし人間の幸せを求めていく、という観点が大事に なっていくのではないか、そこに生活哲学学会の活動の意義があるのではないか、という話がありました。

【パネルディスカッション】2:00~3:40

「地方創生のための各立場の生活意見」

つづくパネルディスカッションでは、5名のパネリストが「生活するうえで大事にしていること」 「自分の生き方に変化をもたらしたような出来事」について語り合いました。

開会宣言

左から順に、コーディネーター辰巳渚、 パネリスト 大友良英(音楽家)、
塩見哲 (生活哲学学会顧問、ダンコンサルティング代表)、竹谷賢二(元アテネ五輪MTB代表)、
西田陽光(生活哲学学会常務理事、一般社団法人次世代社会研究機構理事長)、
村上富美(日経BP社『エコマム』編集長)

最初に発言した音楽家の大友良英氏からは、「自分はほぼ生活ということはしていない」というコ メントからはじまり、哲学というのは一人一人の中にあるものでそれは学者の文章や本にするようなも のではないのだろう、日々自分のように夜5時に寝て昼に起きるという哲学があってもいいし、それに反対する哲学があってもいいのだろう、そしてその哲学が求める一人一人の豊かさとは多様さだと思っている、という考えと、日本語の通じない世界各地での演奏活動の経験をもとに、一人一人の生活のレベルで多様さを認めていかないと、世界はだめになる、という意見が出ました。また、人生を変えたできごととして出身地である福島の震災を挙げながら、子どもたちとの音楽活動を通して得た「人には複数の居場所があったほうがいい」という考えを話しました。

主に中小企業の経営戦略についてコンサルティングをしている塩見哲氏からは、「いまこうしているのも生活だ」という視点と、四苦八苦の「生老病死」についてなぜ「生」が入っているのか、日々思い通りにならないことはたくさんある、そのつらさが生きるということなのではないか、だから今目の前にあることを一所懸命生きるしかない、という考えと、子どものころに母親が働いていたぶん家のことをしておりそれが現在も身についている、そういうことが大事であるという考えが出ました。そして、生活哲学学会が進める地域のお世話役「生活・地域ファシリテーター」について、自身もそのような役割をしている紹介がありました。

フルタイムワーカーから競技生活に入り、30代でマウンテンバイクでアテネ五輪の代表選手になった竹谷賢二氏からは、「たしかにアスリートとして自分はレアなケースであるが、若くなくてもできることはいっぱいある」という意見とともに、しかし、若い人よりは与えられた時間は少ないというところから、一挙手一投足というものを正確にやっていったら高いところまでいけるのではと考えた、日常においても立ち居振る舞いを常に意識するようになり、トレーニングと協議と生活との境目はなくなっていった、という経験が語られました。

本学会の提唱者であり、この度西原春夫会長をこの学会へ招いた西田陽光常務理事は、長年政策のシンクタンクでの社会課題解決の取り組みや世論形成を取り組んできました。近年塩崎恭久厚生労働大臣と取り組んできた「児童福祉法改正」は歴史的快挙でもあります。数々の経験から、如何なる分野においても、社会の課題解決の第一歩は、まず課題の実情を知り、シェアすることからである。ジャンルに区切ることなく、行動動機は深い感情が本質に触れたとき自ずと導かれるという自身の話と、出身地である石川県の先人西田幾多郎の「哲学は真の悲しみが生まれたときその人の人柄の中で起きてくる、それが哲学である」という話を紹介。また、本学会の提唱した意義や設立の経緯について話しました。
家庭や地域において日常生活のなかでそれぞれができることをし続けている地域の生活者と共に、社会や地域の問題を公と個人がパートナーとなりながら身の丈のなかで社会課題への取り組みを担ってゆく今後の目指す活動についての考え方を提示しました。

雑誌編集長という忙しい業務のなか、一男一女を育てる母親でもある村上富美氏は、高校2年生の息子が「哲学をやりたい」といったとき「食べていけるの」と質問したという逸話を入口に、自身の若い頃は「キャリアウーマンにならなければならない」「子育てと仕事と両立せねばならない」といった「ねばならない」という情報に影響されていたところがあることと、そこから自分の生活のなかで何を大切にしていくかを選んだ方がいいことに気づいた経験と、子育て情報誌において「自分に自信をもって生きていく」ことを伝えたいという考えを話しました。

【応援メッセージ】3:40~

衆議院議員 大岡敏孝先生

開会宣言

衆議院本会議終了後、駆けつけていただき、応戦メッセージをいただきました。

【理事紹介】3:45~

全国で地域活動をしている理事を紹介

最後に全国の地域で活動している理事を紹介し、今後の活動の案内をしました。

開会宣言

左から、淀川洋子(福岡県太宰府市)、広瀬香織(滋賀県守山市)、海老谷千代子(大阪府大阪市)、
山道崇子(東京都清瀬市)、山田しのぶ(徳島県徳島市)、南部浩江(三重県員弁郡)、
長谷川恵子(神奈川県藤沢市)、笹渕敏子(埼玉県蕨市)、山下亜紀子(茨城県那珂市)

淀川洋子(福岡県太宰府市)
リフォーム会社を経営し、モデルハウスをコミュニティスペースとして活用しています。暮らしや家に関する講座を開くほか、地域の方が気軽に立ち寄っておしゃべりをしたり相談ごとを寄せてくださったりする場としても地域に根づいてきました。
山道崇子(東京都清瀬市)
地域に根づく老舗建設会社のコミュニティカフェを運営しています。
海老谷千代子(大阪市)
地元の自治会長としての活動を通してさまざまな人と出会い、与えられた役割を果たしているうちに地自体や学校、子育て支援活動など幅広いネットワークを築くことができました。現在は大型公民館の企画委員に就任しました。
笹渕敏子(埼玉県蕨市)
祖父の代から続く、昔から地域になじんできた酒屋の家業を活かし、実家の一画に暮らしのなんでも相談所「種庵」をオープンしています。地元の伝統でもある二子織の商品開発と次世代に受け継 いでいく活動もしています。
南部浩江(三重県員弁郡)
子育て支援をするNPO法人に所属しながら、地域の生活支援の活動をしています。伝統行事が根づいている歴史ある町ですが、日常生活の変化の波は押し寄せており、暮らしや家族に関する講座 をもっと展開していきます。
長谷川恵子(神奈川県藤沢市)
親は地元のガソリンスタンドを経営し、私は家庭科教師を経て地域密着の不動産仲介業に転職しました。大都市周辺で暮らしやすい半面、行政の手の届かない生活の支援が必要な層に向けて「地域 の暮らしのよろず相談所」を目指しています。
広瀬香織(滋賀県守山市)
ワーキングマザーのための地域の子育て情報誌を作ってきた経験から、読者の要望に応えた親子イベントや暮らしの講座などを開催してきました。現在は、守山市駅前で行政と連動し、コミュニテ ィカフェを運営しています。
山下亜紀子(茨城県那珂市)
司会の仕事を通して地域の方とお話しをする機会をたくさん重ねてきました。そこから、私の住む 地域の課題はUターン人口を増やすことだと確信しています。自治体等と連携し、暮らしや子育て に関する講座を企画・開催しています。
山田しのぶ(徳島市)
自分の育児経験から、集団で育児をすることが子育てを楽にすると発見し、小児科開業医の夫と連 動して、地域で共に子育てできる子育て応援スペース「まんまるん」を運営しています。